おはようございます、祐川です。
今日は、自分にとってかなり大きなニュースがありました。
僕の恩師である陸川章(りくかわ あきら)さん。
僕らは陸さんと呼んでいるんですけど、その陸さんが立川ダイスのヘッドコーチに就任するというニュースです。
もちろん、バスケット界としても大きなニュースです。
でも、僕にとってはそれ以上に、自分の考え方や生き方の根っこを思い出す出来事でした。
今日、最初に話したいのは戦術でも、経歴でも、優勝チームの話でもありません。
トイレのスリッパの話です。
誰も見ていない場所で
大学時代、試合の会場だったと思います。
陸さんは、誰も見ていないような場所をよく見ていました。
トイレの洗面所が汚れていたら拭く。
会場のスリッパが乱れていたら並べる。
荷物が散らかっていたら整える。
それを、誰かに見せるためではなく、自然にやる人でした。
そして、よく言っていました。
「そういう小さいことの積み重ねが、試合に出る」
当時の僕は、北海道では主役級でやれていた選手でした。
でも大学に入ると、全国のトップ選手が集まってきます。
自分がずっと中心でいられるわけではない。
ベンチにいる時間もある。
出番が限られることもある。
その中で、自分に何ができるのかを考えていました。
一本のシュート。
一本のルースボール。
一本のディフェンス。
そして、誰も見ていない場所での行動。
そこを大事にするしかなかったんです。
見てくれている人がいた
ある日、僕がトイレのスリッパを並べていたことがありました。
別に褒められようと思ったわけではありません。
気になったからやった。
自分が正しいと思ったからやった。
でも、その行動を陸さんは見てくれていました。
集合の時に、みんなの前で言ってくれたんです。
「今日はいいことがあったよ。祐川がトイレのスリッパをきれいに並べていた。今日はいいことがあるかもしれない」
そして、その練習試合で僕をスタートで使ってくれました。
これが、ものすごく大きかった。
「スリッパを並べたらスタートで出られる」という話ではありません。
そうではなくて、
“見てくれている人がいる”
そう思えたことが、選手として本当に救いになったんです。
チャンスは、コートの外で始まっている
ここからは僕の意見です。
強いチームは、主役だけでできているわけではありません。
試合に出ている5人だけでできているわけでもありません。
ベンチの選手。
出番を待っている選手。
まだ評価されていない選手。
表に出ない仕事をしている選手。
そういう一人ひとりの戦いがあるから、チームは強くなります。
そして、チャンスは突然来るようで、実は突然ではないと思っています。
誰も見ていないところで、何を積み重ねていたか。
出番がない時に、何を準備していたか。
腐りそうな時に、どんな態度でいられたか。
それが、最後の最後で一本のシュートや、一本のルースボールや、一本のディフェンスにつながる。
僕はそう信じています。
見えない時間に、その子が出る
子どもたちの成長は、プレー中だけに出るわけではありません。
練習前にどう入ってくるか。
仲間のミスにどんな顔をするか。
片づけを誰が始めるか。
誰も言っていないのに、誰かのために動けるか。
そこには、技術とは別の成長があります。
そして、それを大人がちゃんと見てあげること。
これも、育成の大事な仕事だと思っています。
子どもたちは、意外と見ています。
大人が何を褒めるのか。
何を見逃すのか。
何に価値を置いているのか。
だからこそ、僕自身も、点を取った選手だけではなく、見えないところでチームを支えている選手を見逃さないようにしたい。
陸さんから受け取ったもの
陸さんは、僕にとって父親のような存在でした。
バスケットを教わったというより、生き方を教わった感覚があります。
考えろ。
対話しろ。
自分で問いを持て。
見えないところを大事にしろ。
その教えが、今のResilient Hoopsにも、FOGにも、僕の育成観にもつながっています。
いつか、今の生徒たちを陸さんのような指導者のもとへ送り出せるように。
そのためにも、僕は札幌の現場で、小さなことを見続けたいと思います。
誰も見ていない場所で、自分はどうありたいか
お子さんが試合に出ていない時、どんな行動をしているでしょうか。
指導者として、点を取った選手以外のどんな行動を見ているでしょうか。
そして自分自身は、誰も見ていない場所で、どんな一歩を積み重ねているでしょうか。
いいことをしたら、必ずすぐに返ってくるわけではありません。
でも、見えないところの行動は、いつかその人の信頼になります。
One Step Resilience #002
見えない場所の行動が、見える場所の信頼になる。
最後まで聴いていただき、ありがとうございました。
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そして36歳からのスポーツ起業。
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