おはようございます、祐川です。
スクールでできたプレーが、試合では出ない。
これは、育成年代ではよく起きることです。
練習ではドリブルができる。
コーチに言われた動きもできる。
ディフェンスがいない状態なら、きれいにシュートまで行ける。
でも、ゲームになると止まってしまう。
相手が目の前に立った瞬間に、何を選べばいいか分からなくなる。
僕がスクールで重視しているのは、技術を覚えることだけではありません。
実際のゲームに近い状況の中で、見て、選んで、失敗して、もう一度判断することです。
そして、その学びを週1回のスクールだけで終わらせず、普段の練習へ持ち帰ることです。
じゃんけんは、入り口にすぎない
判断を早くする練習として、じゃんけんを使うことがあります。
勝った側がオフェンスになる。
負けた側がディフェンスになる。
合図が出た瞬間に、自分の役割を判断して1対1へ入る。
これは反応するスイッチを入れるための、分かりやすい入り口です。
ただし、僕が本当に育てたい判断力は、じゃんけんに早く反応する力だけではありません。
バスケットのゲームでは、状況が一瞬で変わります。
ディフェンスとの距離。
ヘルプの位置。
味方が空いている場所。
リングまでのスペース。
時間と点差。
その情報を見ながら、シュート、ドライブ、パス、もう一度動き直すという選択を続けなければなりません。
だからスクールでは、じゃんけんからの1対1だけで終わらせず、ディフェンスの状況によって選択が変わる1対1、数的不利の1対2、味方と相手が動き続ける3対3なども入れています。
正解を覚えるのではなく、変化する状況の中で選ばせる。
ゲームに近い中で判断する回数を増やす。
ここを大事にしています。
判断した後にも、ゲームは続いている
バスケットは、一度正しい判断をすれば終わるスポーツではありません。
判断を間違えることもあります。
パスを出したけれど、コースを読まれる。
ドライブを選んだけれど、ヘルプに止められる。
シュートを選んだけれど、相手のチェックが間に合う。
その後にも、ゲームは続いています。
ミスをした後に止まってしまうのか。
すぐに守備へ戻るのか。
ルーズボールへ反応するのか。
もう一度スペースを取り直すのか。
僕が育てたいのは、完璧な判断を一回出せる選手だけではありません。
判断が間違っていても、次の状況を見て、もう一度選び直せる選手です。
そのため、判断練習ではミスが増えることがあります。
見た目がきれいに整わないこともあります。
でも、失敗しないように決められた動きだけを繰り返しても、ゲームの中で使える判断力は育ちにくい。
大事なのは、ミスを減点することではなく、
「今、何を見ていた?」
「他にはどんな選択肢があった?」
「次は何を先に見たい?」
と振り返ることです。
ミスを、次の判断を作るデータに変える。
それがスクールで作りたい環境です。
半年続けた選手に見え始めた変化
新琴似校を始めてから、半年ほど継続して来てくれている選手たちがいます。
その選手たちを見ていると、少しずつ変化が見えるようになりました。
以前はボールを持つと、すぐにパスを出していた選手がいました。
失敗したくなかったのかもしれません。
自分から攻めることに、まだ自信がなかったのかもしれません。
でも最近は、自分からボールを呼び、リングへ向かってアタックする場面が出てきました。
姿勢を低くする。
パワーポジションを取る。
キャッチする前に周りを見る。
ディフェンスの位置によって、ドライブかパスかを選ぶ。
その日のテーマをただ実行しているのではなく、これまで伝えてきたことを、自分で使おうとしているのが見えるようになってきました。
指導者として、これはすごくうれしい変化です。
ただし、これはスクールだけで作った成長ではありません。
普段の部活、ミニバス、クラブチーム、自主練習でも、本人が取り組んできたからこそ出てきた変化だと思っています。
週1回には、時間の限界がある
スクールは週1回です。
一方で、選手が普段のチームで過ごす時間の方が圧倒的に長い。
だから、週1回のスクールだけを頑張ればうまくなる、とは言えません。
スクールには、新しい技術や考え方に出会える価値があります。
普段とは違う選手、違うコーチ、違う状況の中で、自分のプレーを試せる価値もあります。
でも、その場で一度できただけでは、試合で自然に出るプレーにはなりません。
バスケットは、ハビットスポーツ。
反復によって習慣を作るスポーツです。
スクールで学んだことを、部活やミニバスへ持ち帰る。
クラブチームの練習で試す。
自主練習でも意識する。
失敗したら、もう一度やる。
それを繰り返して、初めてゲームの中で使える力になります。
スクールは、成長を完成させる場所ではありません。
日常の練習を変えるきっかけを作る場所です。
持ち帰れる言葉にする
スクール側にも責任があります。
ただ練習メニューを実施して、
「今日は判断の練習をしました」
で終わってはいけないと思っています。
選手がチームへ戻った時に思い出せる言葉へ変えて渡す必要があります。
例えば、
「キャッチする前に、リングとディフェンスを見る」
「迷った時ほど、止まらずに一つ選ぶ」
「ミスした後に、次のプレーへ移る」
「パスしたら終わりではなく、もう一度動き直す」
これくらい具体的な言葉にする。
たまにバスケットボールノートを書いてもらうのも、そのためです。
今日、何を見ようとしたのか。
何ができたのか。
何ができなかったのか。
次の練習で、何を一つ試すのか。
言葉にすると、練習がその場だけで終わらなくなります。
自分の判断を言語化できる選手は、次のプレーを修正しやすくなります。
家で正解を教えなくていい
保護者の方に、技術指導をしてほしいわけではありません。
親がバスケット経験者でなくても、成長を支えることはできます。
練習後に聞くなら、
「今日は何ができた?」
だけではなく、
「今日、一つだけ持って帰るなら何?」
と聞いてみてください。
子どもが「判断」と答えたら、
「どんな場面の判断?」
と聞く。
「パスかドライブか迷った」と答えたら、
「次は何を先に見たい?」
と聞く。
正解を教えなくても大丈夫です。
自分で言葉にするための聞き役になる。
それだけでも、スクールでの学びを日常へ戻す助けになります。
僕自身、親からプレーについて「ああしろ、こうしろ」と細かく言われた記憶がほとんどありません。
だからこそ、自分で振り返り、自分で考える時間があったのだと思います。
一週間後に、もう一度見る
本当に学びが残ったかどうかは、その日の終わりだけでは分かりません。
一週間後に、
「前回の判断のテーマを、チームで試せた?」
と聞いてみる。
使えたなら、どんな場面だったのか。
使えなかったなら、どこで忘れたのか。
先週のテーマが、今週のプレーにどう出ているかを見る。
一回の練習で、急にすべてが変わることはありません。
でも、一回の練習で持ち帰った一つが、日常の中で何度も繰り返されると習慣になります。
その習慣が、実際のゲームで判断する力になります。
週1回のスクールの価値は、その60分や90分だけでは決まりません。
そこで得た一つが、次の一週間をどう変えたか。
そこまで含めて、スクールでの学びだと思っています。
子どもの練習習慣や、学びを日常へ持ち帰る方法については、公式LINE「スケガワ|バスケ成長サポート」でも届けていきます。
One Step Resilience #008
学びは、その場ではなく、持ち帰った後に育つ。
最後まで聴いていただき、ありがとうございました。
このポッドキャストでは、
・バスケットボール
・育成
・メンタル
・挑戦
・スポーツ起業
について、成功だけでなく失敗や試行錯誤も含めて、できるだけリアルにお話ししていきます。
病気や怪我で苦しかった時期。
チーム解散を経験したこと。
14年間の会社員生活。
そして36歳からのスポーツ起業。
遠回りしてきたからこそ伝えられることがあると思っています。
もし今、何かに挑戦していたり、
壁にぶつかっていたり、
次の一歩を踏み出したいと思っているなら、
これからも一緒に歩んでいけたら嬉しいです。
ぜひ購読して、
次回の配信も楽しみにしていてください。
ONE STEP FORWARD
今日も一歩ずつ前へ。
【公式LINEのご案内】
「頑張っているのに結果が出ない」
「自信を失いかけている」
「次の一歩を踏み出したい」
そんな方に向けて、公式LINEではメルマガやSNSでは発信していない内容もお届けしています。
・挑戦を続けるための考え方
・壁を乗り越えるヒント
・育成やメンタルに関する学び
・イベントや講座の先行案内
一人で抱え込まず、一緒に前に進んでいきましょう。












