こんにちは、祐川です。
今日は、背番号の話をしようかなと。あれ、面白いんですよ。番号一つに、けっこう、その人の物語が詰まっていたりする。そんな話です。
番号を、選ぶ日
チームに入ると、どこかのタイミングで、背番号を決めるじゃないですか。
あれ、けっこう、一大事なんですよね。子どもたちにとっては。「何番にする?」と聞かれた時の、あの顔。すごく真剣なんですよ。「んー」って、悩む。友達と相談したり。「それ、俺が狙ってたのに」なんて、揉めたり(笑)。
たかが数字、なんですけどね。でも、本人にとっては、全然「たかが」じゃない。
憧れの選手と、同じ番号
一番多いのは、やっぱり、憧れの選手と同じ番号を選ぶパターン。
「あの選手が、この番号だから」って。もう、それだけの理由。でも、それでいいんですよ。背番号をつけた瞬間に、ちょっとだけ、その選手に近づいた気がする。あの感覚。分かる人、多いと思います。
僕らの頃も、そうでした。テレビで見た、あの選手。マンガの、あのキャラクター。そういう憧れから、番号を選ぶ。ユニフォームをもらって、背中の数字を見た時の、あのうれしさ。
いろんな決め方がある
理由は、本当にいろいろで。
誕生日の数字にする子。兄弟が使っていた番号を継ぐ子。逆に、「兄ちゃんと同じはいやだ」と、あえて外す子(笑)。
あと、面白いのが、「余ってたから」という子も、けっこういるんですよ。最初は、なんとなく選んだ番号。でも、その番号で何年もやっているうちに、だんだん愛着が湧いてくる。気づいたら、「自分の番号」になっている。
これ、いいですよね。理由なんて、後からついてくる。
僕らの頃は、選べなかった
で、ここまで「番号を選ぶ」という話をしてきましたけど。
実は、僕らの中学、高校の頃はね。そもそも、そんなに自由じゃなかったんですよ。だいたい、4番から18番。その中から割り振られる。しかも、番号に意味があって。4番がキャプテン。5番が副キャプテン。もう、そう決まっていた。
だから、背番号を見れば、「あ、この子がキャプテンね」と、すぐ分かる。番号が役割を表していたんですよ。
僕、中学の時は、何番だったかな。正直、ちょっと忘れちゃったんですけど(笑)。たぶん、7番か8番。そのへんだったと思います。
で、高校。最後は、5番をつけていました。副キャプテンですね。
番号で、学年が分かった
で、あの頃で面白かったのが。番号を見れば、だいたい、学年が分かったんですよ。
1桁の番号——4番とか、5番とか、6番とか。あのへんをつけているのは、3年生とか、上級生。で、2桁。10番台になると、2年生とか、下級生。そういう並びに、だいたいなっていた。
だから、他のチームの試合を見ていてもね。「あ、あそこの1桁が、あの子か」って。ぱっと見ただけで、なんとなく構図が分かるんですよ。誰が中心の学年で、誰がこれから上がってくるのか。
しかも、それが、ちょっとした目標にもなっていたりして。「早く、1桁をつけたいな」って。下級生の頃は、そういう気持ちもあった気がします。
今の、自由に選べる時代とは、全然違いますよね。番号が勝手に、その人の立ち位置を説明してくれていた。
大学で、初めて選べた
で、大学に入った時。初めてだったんですよ。自分で番号を選べたのが。
0番から99番まで、好きなのをどうぞ、と。「え、いいの?」ってなりましたよね。今まで、4番から18番の世界にいたので。しかも、役割で番号が決まる世界。それが急に、選択肢が100個になった。しかも、「自分で決めていい」と。
しかも、連絡がメールで来るんですよ。「何番がいいですか。空いている番号は、これです」って。あのリストを見ながら選ぶ。あれは、なんか、新鮮でした。
なぜか、25番だった
で、僕が選んだのが、25番。
理由? 実は、これといって、ないんですよ(笑)。誕生日でもないし、憧れの選手がつけていたわけでもない。
ただ、なんか、25っていいなと思ったんですよね。数字の形も好きだし。なんとなく、しっくりきた。本当に、それだけ。「よし、25で」って。
で、面白いのが。それ以来なんですよ。今でも、何かしらユニフォームを作る機会があれば、ずっと25番をつけている。あれから何年経っても、「番号、何にします?」と聞かれたら、「25で」と即答している。
理由なんて、後からでいい
これ、我ながら、ちょっと面白いなと思うんですよ。
最初は、本当に、なんとなくだったんです。深い意味なんて、なかった。でも、その番号で何年もやっているうちに、もう、25が自分の番号になっちゃった。
さっき、「余ってたから選んだ」という子の話をしましたけど。あれと同じですよね。理由は、後からついてくる。というか、理由なんて、なくてもいいんです。つけ続けた時間の分だけ、その番号が自分のものになっていく。
番号が、その人になる
長くやっていると、番号と人が、くっついてくるんですよ。
「あ、あの番号の子ね」って。名前より先に、番号で覚えていたりする。試合を見ていても、番号で追いかける。「今日、あの番号、調子いいな」って。
で、面白いのが。同じ番号でも、つける人が変わると、全然違う番号に見えるんですよね。あの人の、その番号。この子の、その番号。数字は同じなのに、まとっている空気が違う。
数字が、変わる時
あと、番号が変わる瞬間って、けっこう大きいんですよ。
学年が上がって、番号が変わる。チームが変わって、今までの番号が使えなくなる。あるいは、上の番号に上がる。
あれ、意外と、心が動くんですよね。「今まで、この番号でやってきたのにな」とか。逆に、「よし、新しい番号でやってやろう」とか。番号が変わることで、気持ちが切り替わることもある。
今の子は、最初から自由
そう考えると、今の子たちは、最初から自由に選べるんですよね。
僕なんて、大学まで待たないと、選ばせてもらえなかったのに(笑)。小学生や中学生のうちから、「何番がいい?」と聞いてもらえる。
だから、あの、真剣に悩む顔になるんだなあ、と。うらやましいというか、いいなあ、と思います。まあ、選択肢が多い分、悩むんでしょうけどね。
背中しか、見えない
僕、思うんですけど。背番号って、自分では見えないんですよね。
つけている本人は、自分の背中の数字を、プレー中に見ることはできない。見えているのは、周りの人と、応援している人と、それから、対戦相手。
だから、あれ。「自分のため」の数字じゃなくて、「見てる人のため」の数字なのかもしれない。誰かが、あなたを見つけるための目印。
そう考えると、ちょっと、いいですよね。誰かが、あの番号を追いかけて見ている。声援を送る時も、「◯番、ナイス!」って、名前じゃなくて、番号で呼ばれることもある。
番号の思い出は、残る
もう、コートに立たなくなっても。「自分の番号」って、ずっと覚えているものじゃないですか。
「俺、あの頃、◯番だったな」って。その番号を聞くだけで、あの頃の練習とか、試合とか、仲間の顔とか、ぶわっと思い出す。
数字なんて、ただの記号のはずなのに。そこに、何年分もの時間が乗っかっている。僕の25番だって、選んだ時はなんとなくだったのに、今はもう、手放せない番号になっていますからね。
だから、僕は、子どもたちが番号を真剣に選んでいるのを見ると、「ああ、いいなあ」って思うんですよ。その番号が、この子のこれから何年かを背負っていくんだな、と。
はい、今日は、背番号の話でした。よかったら、皆さんの番号のことも、ちょっと思い出してみてください。
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